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尋常性乾癬

尋常性乾癬Other skin disease

  • 担当医清村咲子医師、片桐一元医師のみです。トップページ皮膚科担当医表をご確認ください。

他施設の医療従事者の方へ

  • 当院は生物製剤使用承認施設となっており、難治でコントロールの悪い尋常性乾癬の患者様の受け入れを行っています。
  • 診療の見直しや、ご希望により生物製剤の導入を行います。その際は獨協埼玉医療センターとの連携をとります。
  • 下記のテンプレートをダウンロードして必要事項ご記入の上、紹介状に添付していただきますと大変スムーズです。病診連携シートのみの紹介状でも結構です。ご不明の点がありましたらお電話にてお問い合わせください。
  • 南越谷病院(代) 048-987-2811

この病診連携シートは地域の病診連携を深めるために作成されました。

他院から当院のご紹介の際にお持ちいただけると大変スムーズですのでご利用ください。

※現在(2021年2月現在)、自己注射製剤の患者様の受け入れのみ可能です。

尋常性乾癬(しんじょうせいかんせん)とは?

尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)は皮膚が赤くなる「紅斑(こうはん)」、皮膚がもり上がる「浸潤・肥厚(しんじゅん・ひこう)」、その表面を覆う銀白色の細かいかさぶた「鱗屑(りんせつ)」、それがフケのようにボロボロはがれ落ちる「落屑(らくせつ)」が起こります。このような症状が慢性的に経過し、広範囲の外用療法や整容面から患者様のQOLを著しく障害します。

通常、異物(細菌やウイルスなど)が体の中に入ってくると異物の排除に関わる複数の免疫システムをもつ細胞(免疫細胞)が「サイトカイン」と呼ばれる物質を放出し、炎症を引き起こします。このように炎症を起こすしくみに関わるサイトカインには、いくつかの種類がありますが、総称として「炎症性サイトカイン」と呼ばれています。乾癬では、この炎症性サイトカインが増えすぎることで皮膚だけでなく全身のさまざまな部位に影響を及ぼし、多様な症状があらわれると考えられています。その中でも、爪の変化、関節の痛みや変形、生活習慣病(高血圧等)のリスクをなることが分かっています。

また乾癬は、尋常性乾癬、関節症性乾癬(かんせつしょうせいかんせん)、膿疱性乾癬(のうほうせいかんせん)、乾癬性紅皮症(かんせんせいこうひしょう)、滴状乾癬(てきじょうかんせん)の5種類の病型に分類され、そのほとんどが尋常性乾癬です。

診療方針

乾癬の治療は診療内容に示すように外用療法を中心に、非常に多くの選択肢があります。正しく診断し、病型や重症度、患者様のライフスタイルに応じて適切な治療を提案させていただきます。また、悪化因子として以下のようなことが分かっており、できる限り悪化因子を取り除く生活上のアドバイスもさせていただきます。

  • 肥満
  • 喫煙
  • 過度な飲酒
  • 季節によるもの(紫外線など)
  • 精神的ストレス
  • 感染症
  • 擦る行為
  • 外傷 など

診療内容

外用(ビタミンD3、ステロイド)
ステロイド外用剤、ビタミンD3外用剤、ステロイドとビタミンD3合剤を使用します。
光線療法(ナローバンドUVB)

光線療法

ナローバンドUVBによる特定領域の波長の紫外線は、乾癬に効果があることがわかっています。週1~2回で照射して症状を改善させ、2~3週間に1回照射して維持療法を行います。

内服-1(シクロスポリン、チガソン)
シクロスポリンとチガソン®(レチノイド)の2つが保険適応です。難治性の患者様に使用します。
治療効果は高いのですが、それぞれ副作用がありますので定期的な採血検査が必要です。他の治療法とローテーションを組んだり、少ない量で治療して副作用がでないように工夫をしています。またレチノイドは、光線療法との併用も有効です。
内服-2(オテズラ®
2017年3月に発売された経口PDE4阻害剤です。中等症から重症の患者様に使用します。効果は生物学的製剤には劣りますが、価格と安全性という点で内服薬の中でははじめに使用を検討されることが多くなってきました。また、オテズラ®は、光線療法との併用も有効です。
内服-3(リウマトレックス®
もともと関節リウマチに使用されていた薬剤ですが、2019年に外用療法で効果不十分な尋常性乾癬や関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症に使用が承認されました。主に皮疹は軽度だが、関節症状が強い場合に使用します。特に注意すべき副作用として、口腔炎や吐き気などの消化管症状、貧血、間質性肺炎などがあり、それらの副作用を軽減させるために、通常は葉酸(フォリアミン®)を併用します。また、定期的な採血と胸部レントゲン検査が必要になります。
生物学的製剤

これまでの治療で効果がみられない中等度以上の患者様、関節症性乾癬や膿疱性乾癬の患者様には、生物学的製剤を検討します。現在、尋常性乾癬には生物学的製剤(レミケード®、ヒュミラ®、ステラーラ®、コセンティクス®、トルツ®、ルミセフ®、トレムフィア®、スキリージ®、シムジア®、イルミア®)の10種類の生物製剤があります。いずれも病変部位に大量に出ている炎症にかかわる物質を抑制する働きがあり、関節症状の有無などの臨床症状、患者様のライフスタイルに合わせて薬剤の選択をします。

当院では獨協医科大学埼玉医療センターや他施設で導入済みで症状が安定した患者様の受け入れを行っています。また、当院の患者様の導入も可能です、その場合は当院から獨協医科大学埼玉医療センターへご紹介し、導入前の事前検査と初回導入を行ったあとは当院で継続治療することができます。

※現在、ヒュミラ®、コセンティクス®、トルツ®、ルミセフ®、シムジア®のみ対応可能です。

  • 利点非常に高い効果。従来の治療で効果がないケースでも劇的に改善する可能性がある。通院頻度が少なくて済む(症状が落ち着いた場合には3ヵ月に1回の受診)。
  • 欠点治療費が高い。(*)3ヵ月に1回の採血検査、年に2回の胸部レントゲン検査を受けていただきます。

*ほぼ全員の方が高額医療費の申請をしていただく必要があります。収入等によってひと月の自己負担額が異なります。目安としては3ヵ月に1回、自己負担額が治療費としてかかります。