- 担当医清村咲子医師、片桐一元医師のみです。担当医表をご確認ください。
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南越谷病院(代) 048-987-2811
この病診連携シートは地域の病診連携を深めるために作成されました。
他院から当院のご紹介の際にお持ちいただけると大変スムーズですのでご利用ください。
※通常通り、直接ご来院または皮膚科WEB予約をおとりいただいても診察は可能です。
アトピー性皮膚炎は、乳幼児期~成人までさまざまな程度で慢性に経過し、かゆみのある湿疹をくり返す皮膚疾患です。また症状の悪化は患者様のQOLを大きく低下させることが分かっています。患者様それぞれで症状の経過や生活環境、悪化する原因が大きく異なるため、症状を改善・安定化させるためには、患者様ひとりひとりが病気をきちんと理解され、ご自身に合った治療法や生活スタイルを築くことが重要になります。当院でのアトピー性皮膚炎の診療は外用指導や日常生活の注意点、アトピー性皮膚炎の正しい知識を身につけていただくことを大切にしており、ひとりひとりに対応したきめ細かな診察と治療を行うことで患者様のQOLの向上をともに目指します。
日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎診療ガイドラインに基づいた標準治療を行っています。保湿剤外用を中心とするスキンケア指導、当院オリジナル「皮膚科のお薬手帳」を使用したステロイド剤・免疫抑制剤(タクロリムス)による外用指導と治療、抗ヒスタミン剤の内服治療、パッチテストなどによる悪化因子の検索・除去指導、アトピー教室やセミナーによる患者様向けの勉強会を通じて疾患の理解を深めていただきながら、ひとりひとりに適切な治療方針を立てるよう心がけています。また重症度に合わせて、免疫抑制剤(シクロスポリン)の内服、紫外線療法、アトピー性皮膚炎新規治療薬の生物製剤(デュピクセント®)、オルミエント®、リンヴォック®、サイバインコ®による治療も行っております。
また乳幼児期のアトピー性皮膚炎は年々増加傾向ですが、この時期のアトピーをしっかり治療しておくことが、子どもの成長によって食物アレルギー、喘息、アレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患が変化する「アレルギーマーチ」を予防することが分かっています。当院では乳幼児のご両親に治療の重要性や必要性を十分にご説明したうえで外用指導や日常生活の注意点などをなるべく詳しくお話するようにしています。また必要な知識をしっかりと身に着けていただくために、定期的に乳幼児アトピー性皮膚炎のご両親向けにアトピー教室を行っています。乳幼児・小児の予防接種も行っております、合わせてご利用ください。
年齢や、症状の重症度に応じて場合によっては複数の治療を組み合わせて治療計画を立てていきます。アトピーの症状は受験や就職などのライフイベント、環境の変化、ストレスで悪化する傾向があります。その時に最適な治療を患者様と相談していきながら行っていきます。
重篤な副作用はありません。1~2週間に1回継続することで皮膚の炎症や痒みを抑えます。アトピー性皮膚炎、乾癬、湿疹の急性増悪の入院時には毎日施行するとぐっと症状が改善します。
には、副作用が少なくできる治療のために向いています。
2018年6月に承認された治療薬で、アトピー性皮膚炎の皮疹やかゆみの原因をピンポイントでブロックする生物学的製剤です。今までの治療で十分な効果が得られなかった中等症以上のアトピー性皮膚炎の患者様に対して、非常に高い改善効果と安全性を示しており、これまでにない優れたアトピー性皮膚炎治療薬であることが報告されています。しかし、このような生物学的製剤の特徴として、薬剤費が高く結果的に高額な患者負担となるデメリットがあります。
15歳以上に適応があります。
「オルミエント®錠 4mg」及び「オルミエント®錠2mg」は、2021年1月に既存治療で効果不十分な15歳以上のアトピー性皮膚炎に対する適応追加の承認を取得した治療薬です。アトピー性皮膚炎の病態形成に関わる代表的なサイトカインのシグナル伝達に関わるJAK1/JAK2を阻害することで、皮膚の炎症や痒みを抑えることが期待できます。
「リンヴォック®錠 15mg」は、2021年9月に既存治療で効果不十分な12歳以上のアトピー性皮膚炎に対する適応追加の承認を取得した治療薬です。アトピー性皮膚炎の病態形成に関わる代表的なサイトカインのシグナル伝達に関わるJAK1を阻害することで、皮膚の炎症や痒みを抑えること期待できます。
これまでの治療のほとんどは15歳以上の適応でしたので、重症度の高い小児のアトピー性皮膚炎の治療薬として期待されています。
「サイバインコ®錠 」は、2021年9月に既存治療で効果不十分な12歳以上のアトピー性皮膚炎に対する適応承認を取得した薬剤です。1日1回服用時間の制限がない、アトピー性皮膚炎治療のための飲み薬です。アトピー性皮膚炎の病態形成に関わる代表的なサイトカインのシグナル伝達に関わるJAK1を阻害します。成人及び12歳以上の小児には、アブロシチニブとして100 mgを1日1回経口投与します。50㎎・100mg・200mgの3剤形があります。通常容量から減量したり増量したりできる点が特徴的です。
2022年8月発売「ミチーガ®」は、アトピー性皮膚炎の炎症やかゆみの原因となる物質のうち、IL-31(インターロイキン31)のはたらきをブロックことによりアトピー性皮膚炎のかゆみをおさえる注射タイプの生物学的製剤です。ステロイドなどの外用、抗アレルギー剤の内服、保湿剤の併用など既存治療でアトピー性皮膚炎に伴うかゆみに対する効果が不十分な13歳以上の方に保険適応となります。ご自宅での自己注射ではなく、4週間に1回、病院で注射をお受けいただきます。
採血
投与開始
診察
診察
初回の採血では、結核、B型肝炎、C型肝炎、腎機能の確認を行います。4週間後以降は症状の状態によりその後は症状の状態により4週間~6週間間隔程度でご来院いただきます。
採血
その後3か月に1回定期的に採血を行います。
ステロイド外用剤・プロトピック軟膏などの抗炎症外用剤を6ヵ月以上投与しても十分な効果が得られない中等度以上で、15歳以上のアトピー性皮膚炎の方
※デュピクセントを投与開始後も、原則として外用剤は継続していただきます。
令和1年6月より長期処方(3ヵ月分のお薬)解禁となり、患者様のご負担額が大幅に軽減しました。
ほぼ全員の方が高額医療費の申請をしていただく必要があります。収入等によってひと月の自己負担額が異なります。またその他にも患者様の経済的な負担を軽減するため、さまざまな医療費の助成制度がありますのでご確認ください。
投与開始日のみ、2本を来院時に皮下注射します。その後は、最大6本までの処方が可能で、ご自宅で2週間に1回ご自身で注射していただきます。ご自身での注射が難しい方も対応いたします。
600mg
300mg
300mg
300mg
300mg
抗炎症外用剤(ステロイド外用剤やタクロリムス外用剤(プロトピック軟膏®)など)及び抗アレルギー剤による適切な治療を一定期間施行しても、そう痒を十分にコントロールできない成人及び13歳以上の小児のアトピー性皮膚炎の方
※ミチーガ投与開始後かゆみがおさまっても、処方された他の治療薬は医師の指示通りにしっかり使用していただく事が必要です。ミチーガはアトピー性皮膚炎の「かゆみ」をおさえる薬です。ステロイド外用剤、タクロリムス外用剤(プロトピック軟膏®)、デルゴシチニブ外用剤(コレクチム軟膏®)、保湿外用剤など、 アトピー性皮膚炎の他の症状に対する治療は中止しないでください。
ミチーガ®は通常、4週間に1回皮下注射をします。
ミチーガ皮下注用60mgシリンジは1本117,181円ですので、仮に3割負担の患者様の場合、1ヶ月当たりのミチーガ®の薬剤費は35,154円となります。
4週間に1回、ミチーガ皮下注用60mgシリンジ1本を来院時に皮下注射します。
60mg
60mg
60mg
60mg
アトピー性皮膚炎に多い合併症はいずれも皮膚のコントロールが悪い状態の時に発症することが多いです。いつも皮膚を安定した状態に保つことが大切です。
主に、急性増悪時の入院時、教育入院時に個別で行っています。患者様に知っておいてほしい知識を講義形式で行い、看護師中心に外用指導を行います。
特に乳幼児・小児のアトピー性皮膚炎のご家族向けに定期的に開催しています。下記の2回構成になっております。
開催日時はホームページにてお知らせします。ご予約は受付窓口、電話、FAXで可能です。
ステロイド外用やスキンケアは適切に使用しないと、その効果が半減し、治療効果が全くでない場合があります。当院ではオリジナルの「皮膚科のお薬手帳」を使用して、特に初診でいらした患者様にはしっかりと外用指導を行い、来院時にご自宅で適切に外用できたかを確認します。
ご自宅でうまく外用できない、一人暮らしで外用できない、外用する気力がない、などの場合は毎日病院に来ていただいて当院で外用の補助をすることも可能ですのでご相談ください。
当院ではご自宅でも処方された外用薬を正しく塗っていただけるツールとしてオリジナルの『皮膚科のお薬手帳・小児版・成人版』を準備しています。塗り方のコツや必要な知識をコンパクトにまとめ、処方された薬を実際どのように塗るのかを記入してお渡しします。ぜひご活用ください。
下記のような場合は、ご相談の上入院加療も可能です。ご相談ください。
加療と兼ねた教育入院は週末などを含む3日間からの短期間も可能です。
アトピー性皮膚炎に関連するアレルギー疾患である食物アレルギー、喘息などのテーマ別のセミナーや、最新治療薬や研究に関するセミナーを今後予定しています。随時ホームページや院内にてお知らせします。