コラム

当院でのにきび治療の方針と工夫

今回は、蒸し暑い時期に悪化しやすく、マスクの着用で最近急増している顔や首のにきび (尋常性ざ瘡:じんじょうせいざそう)の『原因と段階』、『当院での治療方針』や『治療期間の目安』についてまとめます。

 

【原因と段階】一番下の動画をご参考ください。

にきびの原因は大きく分けて、①皮脂の分泌が増える、②毛穴がつまる、③アクネ菌が増殖するの3つの原因にあります。

 

①の原因としては、思春期の性ホルモンの増加、ストレス、成人女性に多い女性ホルモンのアンバランス

②の原因としては、①の皮脂の分泌過多に加えて、毛穴を塞ぎやすいメイクや落としきれてないメイク

があり、そこに③アクネ菌が増殖して悪化していくことが多いです。

 

また下記の図のように、にきびには段階があります。炎症を起こした赤にきびと黄にきびになると治癒後もにきび跡が残ってしまいますのでなるべく早めに治療を開始することをお勧めします。痛くもなく、少しざらざらする程度のコメド(面ぽう)までの時期にいかに治してしまうかが大切なのです。

株式会社マルホの患者さん向け資材より抜粋

 

【当院での治療方針】一番下の動画をご参考ください。

当院では基本的に保険診療で標準的なにきび治療を行っています。

にきび治療の一番のPOINTは毛穴のつまりをとり、肌の正常なターンオーバーを促すことです。

しかし、にきびの治療は外用方法を間違えると効果を最大限発揮できず治療に断念してしまう方がいますので、当院ではオリジナルの外用指導箋を使用して患者さんにご説明をして正しい外用指導に力をいれています。

また成人になってからにきびができるようになった場合では、洗顔やメイク方法に問題があることが多いので、洗顔やノンコメドジェニック処方のスキンケアを指導します。

※当院で取り扱いの >>セルニュープラス® やNOV®はすべてノンコメドジェニック処方です。

 

治療の主流は角質剥離作用およびコメド減少作用がある過酸化ベンゾイルもしくはアダパレンを含有する外用薬を中心に、必要に応じてプラスαの抗菌作用のある外用薬や保湿剤、内服薬を追加します。過酸化ベンゾイルは単体でもアクネ菌の蛋白合成を阻害し、抗菌作用があります。

 

 

以下の①~④を基本に症状に応じて選択していきます。

①ベピオゲル®:過酸化ベンゾイル単体の製剤です。毛穴のつまりを改善し、アクネ菌の増殖を抑制します。

②デュアックゲル®:リンコマイシン系の抗生物質と過酸化ベンゾイルの配合製剤です。ともにアクネ菌の増殖を防ぎ、過酸化ベンゾイルが毛穴のつまりを改善します。

③ディフェリンゲル®:アダパレン単体の製剤です。ニキビの原因となる毛穴のつまりを取り除き、面ぽうができるのを抑制します。

④エピデュオゲル®:アダパレンと過酸化ベンゾイルの配合製剤であり、 面ぽうができるのを強く抑制し、 アクネ菌の増殖も抑制します。

 

【治療期間の目安】

症状に炎症のある赤にきびや黄にきびがある場合、新しいにきびができなくなるまでに、まずは3か月を目標にします。

当院では初めてにきび治療で皮膚科を受診された患者さんには、2週間後に外用薬が正しく塗れているかどうか、副作用がでていないかどうかを確認します。以後およそ1か月に一度来院していただきます。

治療が順調にいかない時は再度、外用方法の確認とともに、にきびの悪化因子となるようなスキンケアの習慣がないか確認するようにしています。

アトピー性皮膚炎や酒さを合併している患者さんはにきびの治療に難渋するケースが多くあります。また、これらのケースでは一見通常のにきびに見えても、にきび様の他の皮膚疾患であることがありますので注意が必要です。

株式会社マルホの患者さん向け資材より抜粋

 

~にきびの治療薬の種類と役割~

株式会社マルホより提供された動画を編集

※↑クリンダマイシン/BPO配合外用薬=デュアックゲル®のことです

~ベピオゲルの正しい塗り方~

株式会社マルホより提供された動画を編集

※↑では「ベピオゲル®」の塗り方についてですが、基本的には、にきびの①~④の4つの製剤も塗り方のポイントは同じです。当院ではこれにオリジナルの外用指導処方箋をお渡しして、ご自宅でも復習できますようにご説明しています。

 

株式会社マルホの患者さん向けサイトではハリネズミのかわいいイラストでにきびの基本的な解説があります、参考にされてください。

>> ニキビ一緒に治そうProject

 

今回ご紹介したにきび治療と併用することで、治療効果のアップやにきび跡の改善が期待できるのは当院で提供できる選択肢としては光治療(I2PL)だけでしたが、9月下旬から新規導入の『厳選した高い効果が期待できるピーリング製剤について』もホームページやコラムに更新する予定です

 

キーワード:にきび治療、マイクロコメド、コメド、面ぽう、赤にきび、黄にきび、アトピー性皮膚炎、酒さ、ベピオゲル、エピデユオゲル、ディフェリンゲル、デユアックゲル、ダラシンゲル、過酸化ベンゾイル、アダパレン、光治療、ケミカルピーリング

 

 

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